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泌尿器がん

Urinary tract cancer

泌尿器がんについて

すべてのがんに通じていえることですが、早期発見し、早期に適切な評価を行い、適切な治療を行うことが大切です。
初期段階では目立った症状が出ないことも多いので、定期的な健康診断や人間ドックなどの受診をお勧めいたします。
その中で血尿(尿潜血)、排尿困難、腫瘍マーカー高値などにより泌尿器科系のがんが疑われる際には早めの泌尿器科受診をお勧めいたします。泌尿器がんについては、以下のようなものがあります。

  • 前立腺がん
  • 膀胱がん
  • 腎がん
  • 腎盂・尿管がん
  • 精巣腫瘍

前立腺がん

前立腺がんは、現在男性で最も罹患率の高いがんです。
日本では高齢化、食生活の欧米化、がん診断技術進歩で急速に増えています。早期のうちは特徴的な症状はみられず、PSA(前立腺特異抗原:Prostate Specific Antigen)の上昇を契機に、発見されることが多くなっています。
診断には、PSA検査、超音波検査、直腸診、前立腺MRI、前立腺生検などが必要となります。
治療は、以下のようなものがあります。

  • 監視療法
  • 手術療法
  • 放射線療法
  • ホルモン療法
  • 化学療法

PSA検査について

  • PSAカットオフ値については、全年齢で4.0ng/mlが推奨される
  • 年齢階層別カットオフ値(50-64才:3.0ng/ml、65-69才:3.5ng/ml、70才以上:4.0ng/ml)を用いてもよい
  • PSA1.0ng/ml以下では3年ごと、1.1ng/ml~カットオフ値では毎年の検診が推奨される
  • PSAカットオフ値を超えた場合の補助診断マーカーとしては、phi、S2,3PSA%などがある

日帰り前立腺生検について

当院では、前立腺がんの診断が必要な方に対して、日帰り前立腺生検を行っております。

膀胱がん

膀胱がんは、泌尿器科がんの中で比較的多い疾患です。高齢者、男性に多く、喫煙が発症リスク因子となります。また、症状として、無症候性肉眼的血尿(痛みが無くて、赤いおしっこが出た)が多く、この症状を認めたら、精査が必要です。
診断は、尿検査、尿細胞診、超音波検査、尿道膀胱鏡検査、CT/MRIなどで行います。
治療は以下のようになります。

  • 表在性(筋層非浸潤性)
    経尿道的膀胱腫瘍切除術 BCG膀胱内注入療法
  • 筋層浸潤性
    シスプラチン系の術前化学療法+膀胱全摘除術
    術後リスク高い場合は、免疫チェックポイント阻害薬を補助療法として行う
  • 転移性
    化学療法から免疫療法+ADC(抗体薬物複合体)に移行しつつある

腎盂尿管癌

腎盂とは尿を作っている腎臓の実質ではなく、その中の尿が貯留している場所をさします。つまり腎盂尿管がんは尿の通り道にできるがんになります。尿路のがんは多中心発生(複数のがんが同時に別々の場所に発生する)を起こしうることがわかっていますので、腎盂尿管がんの治療は腎と尿管を同時に切除する手術(腎尿管全摘除術)が標準術式です。現在は腹腔鏡で切除する手術が一般的です。転移を認める場合は最近では抗がん剤に引き続き行う免疫治療の複合治療が第一選択になります。

精巣がん(睾丸腫瘍)

精巣が痛むことなく徐々に大きくなり発見されます。10代後半から30歳代に見られることが多く、早期の診断・手術を行うことができれば根治切除できます。また転移があっても70%以上は抗がん剤で根治が期待できるため、数か月にわたる治療になりますが希望をもって治療に臨むことが重要です。